とうとう今年もこの日がきた
2004年7月24日毎年この日をめざして
私は月ばかり探してしまう
あの日の月は
大きくて
小さかった私は
月ばかりみていた
低い
病院の影の
いっとう下
オレンジの月は
あっちから
私を見てた
全部のみこみそうな
巨大さで
ちいさい私は
ちいさかったけれど
首から鍵をかけて
週5日も6日もある
習い事をこなし
横浜じゅうの小学校でも
上位の成績を保っていた
肩の荷を
すでにおろしたかった
我慢ばかりしていた
胸が張り裂けそうに
寂しかった
昨日
となりのトトロを見ていたけれど
小学生のオネイサンの
さつき
と、いうほうが、
「おかあさん、死んじゃったらどうしよう。」
と、
言った。
私はあの子ぐらいのときに、
おかあさんが死んだ。
トトロでは
幸せそうに
おかあさんが帰ってくるシーンを
エンディングでさかんに流していた
でも
私のお母さんは
幸せそうに帰ってこなかった
黙って帰ってきた
もう10年以上も前のことだ。
私はあの月をみながら
母が死んでしまう事を
解ってしまった気がした
これから
いったいどうなるのか
楽しいことなんてあるのか
私は黒い服を着せられ
空ばかり見ていた
車の中で
父がさかんに私に何か言った気がする
これから2人で歩く人生について
そんな事だったきがする
でも
私は
車のラジオから流れる
「上を向いてあるこう
涙がこぼれないように
思い出す夏の日
ひとりぼっちの夜」
が気になってしかたなかった。
史上最悪の夏休みが
その年はきた
私は
その年の記憶があまりない
最近その年の
写真がでてきた
数枚だけ
片隅に写った私は
今より白く
目が灰色
でも口だけ笑っていた
大好きな人
おとうさん
おかあさん
まさこちゃん
あやこちゃん
おばあちゃん
おじいちゃん
いとこのおにいちゃん
さちこちゃん
先生
クラスの友達
こんな小さい世界で生きていた
小さい私は
生活の半分以上を共にした
だいすきな人と
離れ離れになった。
そして
横浜をでて
東京に来た
だいすきだった
先生も
クラスの友達も
みんな寂しい目をして
「バイバイ」
と言った。
私は口だけ笑って
「バイバイ」
と言えた。
小さい私は
こうやって
人と人が出会うのは
なんのためだろう
いなくなるのに
出会い
こうやって笑ったり
お誕生日会をしたり
探検をしたり
プールに行ったり
アイスを食べたり
さようならと言ったり
よくわからない
わからないけど
とにかく
人生はとてもつらく、
きびしく、
でも笑っていないと
いけないなんて
どういうことだろう
と
とてもよくかんがえた
東京にきても
月を探した
東京にきても
おかあさんを探した
あれから15年だ
そう
今もたまに
お母さんを探す
こんなに月日は経って
こんなに歩いて来たけれど
お母さんを思う
忘れない
人生はとても難しい
でも離れ離れになっても
こうやって
存在は消えない
それだけは
よくわかった気がする
今年も
とても
幸せで
だいすきな人は
増えつづけています
☆☆☆☆☆☆☆☆ママのお墓に王子様と行った。
わりとうちからも近くにあるお墓は、
すでにママの親友か、
ママのおねいちゃんたちが、
キラキラの素敵な花をプレゼントしていた。
王子様は複雑な顔をしたけれど、
お墓に水をきらきらと流して、
よく私の方を見た。
私は買ってきた、ピンクと黄色の
カーネーションをその花たちに合わせていけた。
ママにおうじさまを紹介して、
今日もよくお願いすることを一瞬おもい、
おもうことをやめた。
ママにお願い事をするのは違って、
今日はママが死んだ日のことを思い出した。
また、24日をめざして、
私は情緒不安定になって、
おうじさまを心配させた。
話しが支離滅裂になったり、
急に泣いたり、
いつになっても、
こんなふうになるのは変わらなかった。
でも今日が来て、
あの日のことを思い出すと、
幸せにまたなれる。
私は月ばかり探してしまう
あの日の月は
大きくて
小さかった私は
月ばかりみていた
低い
病院の影の
いっとう下
オレンジの月は
あっちから
私を見てた
全部のみこみそうな
巨大さで
ちいさい私は
ちいさかったけれど
首から鍵をかけて
週5日も6日もある
習い事をこなし
横浜じゅうの小学校でも
上位の成績を保っていた
肩の荷を
すでにおろしたかった
我慢ばかりしていた
胸が張り裂けそうに
寂しかった
昨日
となりのトトロを見ていたけれど
小学生のオネイサンの
さつき
と、いうほうが、
「おかあさん、死んじゃったらどうしよう。」
と、
言った。
私はあの子ぐらいのときに、
おかあさんが死んだ。
トトロでは
幸せそうに
おかあさんが帰ってくるシーンを
エンディングでさかんに流していた
でも
私のお母さんは
幸せそうに帰ってこなかった
黙って帰ってきた
もう10年以上も前のことだ。
私はあの月をみながら
母が死んでしまう事を
解ってしまった気がした
これから
いったいどうなるのか
楽しいことなんてあるのか
私は黒い服を着せられ
空ばかり見ていた
車の中で
父がさかんに私に何か言った気がする
これから2人で歩く人生について
そんな事だったきがする
でも
私は
車のラジオから流れる
「上を向いてあるこう
涙がこぼれないように
思い出す夏の日
ひとりぼっちの夜」
が気になってしかたなかった。
史上最悪の夏休みが
その年はきた
私は
その年の記憶があまりない
最近その年の
写真がでてきた
数枚だけ
片隅に写った私は
今より白く
目が灰色
でも口だけ笑っていた
大好きな人
おとうさん
おかあさん
まさこちゃん
あやこちゃん
おばあちゃん
おじいちゃん
いとこのおにいちゃん
さちこちゃん
先生
クラスの友達
こんな小さい世界で生きていた
小さい私は
生活の半分以上を共にした
だいすきな人と
離れ離れになった。
そして
横浜をでて
東京に来た
だいすきだった
先生も
クラスの友達も
みんな寂しい目をして
「バイバイ」
と言った。
私は口だけ笑って
「バイバイ」
と言えた。
小さい私は
こうやって
人と人が出会うのは
なんのためだろう
いなくなるのに
出会い
こうやって笑ったり
お誕生日会をしたり
探検をしたり
プールに行ったり
アイスを食べたり
さようならと言ったり
よくわからない
わからないけど
とにかく
人生はとてもつらく、
きびしく、
でも笑っていないと
いけないなんて
どういうことだろう
と
とてもよくかんがえた
東京にきても
月を探した
東京にきても
おかあさんを探した
あれから15年だ
そう
今もたまに
お母さんを探す
こんなに月日は経って
こんなに歩いて来たけれど
お母さんを思う
忘れない
人生はとても難しい
でも離れ離れになっても
こうやって
存在は消えない
それだけは
よくわかった気がする
今年も
とても
幸せで
だいすきな人は
増えつづけています
☆☆☆☆☆☆☆☆ママのお墓に王子様と行った。
わりとうちからも近くにあるお墓は、
すでにママの親友か、
ママのおねいちゃんたちが、
キラキラの素敵な花をプレゼントしていた。
王子様は複雑な顔をしたけれど、
お墓に水をきらきらと流して、
よく私の方を見た。
私は買ってきた、ピンクと黄色の
カーネーションをその花たちに合わせていけた。
ママにおうじさまを紹介して、
今日もよくお願いすることを一瞬おもい、
おもうことをやめた。
ママにお願い事をするのは違って、
今日はママが死んだ日のことを思い出した。
また、24日をめざして、
私は情緒不安定になって、
おうじさまを心配させた。
話しが支離滅裂になったり、
急に泣いたり、
いつになっても、
こんなふうになるのは変わらなかった。
でも今日が来て、
あの日のことを思い出すと、
幸せにまたなれる。
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